生産工程】
木地生産:蓋と本体底板には、シナ合板を使用。反りや割れを防ぎます。
下 塗:パテとウレタンサンディングで木地固めをします。
この時紅色で着色し、乾いたら研ぎます。3回繰り返します。
上 塗:塗り師による手塗1回目。これで通常の春慶塗重箱の完成です。
2回目の仕上げの透き漆をぬります。この作業は越前塗の塗師に任せます。
【溜春慶について】
商品名に“溜春慶”とつている製品について説明いたします。
飛騨春慶塗は、木目の見える塗りをその特徴としています。
その為、最後の上塗(ウワヌリと読みます。仕上げの塗りのことです。)では、
春慶漆を1回塗ります。これにより、漆が透き通って、
無垢の天然木の木目(モクメ)が見える仕上がりになります。
しかし、残念ながら飛騨春慶の職人では、技術が未熟な為、
どうしても表面にホコリ(フシといいます)がたくさん付いてしまいます。
飛騨春慶塗の製品は、塗上がりの出来がいまいちよくない理由です。
そこで、当店では、かねてから交流の深い越前漆器塗職人に、
出来上がった製品にもう一度漆を塗り直してもらいます。
通常、1回しか塗らない仕上げ用の漆の上から、さらにもう1回漆を塗りあげるわけです。
飛騨春慶塗.com オリジナルの“溜春慶”の製品はこうして出来上がります。、
仕上げ用の漆を2回塗り上げることで、従来の飛騨春慶塗にくらべて、
漆が厚く、濃くなります。
これにより、繊細な飛騨春慶塗の製品をより堅牢な仕上がりになります。